Date : 2019
06
19Wed.
セミナーレポート:『女の転職type』の担当者が本音で語る 〜 ぶっちゃけどうなの?USERGRAM
事業のこと
セミナー・イベント出展
2019年4月25日(木)、ビービットのUSERGRAM(ユーザグラム)をご利用いただいているキャリアデザインセンター様にご登壇いただくセミナーを実施しました。
タイトルは「『女の転職type』の担当者が本音で語る 〜 ぶっちゃけどうなの?USERGRAM」。導入検討から活用に至るまでの思いや葛藤を、サイト企画、データ活用支援、マネージャという3つの立場から、赤裸々に語っていただきました。
最初は導入に懐疑的だった方が今ではUSERGRAMを社内に浸透させる役割を担うようになっていたり、チーム全体がユーザ視点で話をする雰囲気になってきたりといった実際に使っていく中での変化の様子は、ビービットだけではお伝えできない貴重なお話でした。
この記事では、当日の内容をレポートしていきます。
ご登壇者様ご紹介
キャリアデザインセンター様は、求人サイトの運営、エージェントによる転職支援、人材派遣という大きく3つの事業部を持っています。
今回ご登壇いただいた3名の方が担当するのは転職部門の求人サイト。転職したい方には仕事探しのサポートを、企業に対しては人材採用のサポートを提供しているとのこと。広告やSEO、コラム等のコンテンツを流入元に、転職者を企業への応募につなげるのがサイトの役割です。
キャリアデザインセンター様では2018年秋にデータ分析・活用を行うデータアナリシス課が主導して、「type」と「女の転職type」という2つのサイトにUSERGRAMを導入されました。
今回のセミナーでは、女の転職typeの企画部門から吉川様、データアナリシス課から仲田様と清水様、合計3名の方にご登壇いただきました。
吉川様は、女の転職typeのサイト企画・運営を担当されていて、新しい機能の企画を主導するお立場とのこと。
仲田様は、入社11年目。4月から部署異動があったそうですが、3月まではUSERGRAMの導入を主導したデータアナリシス課の責任者でした。
清水様は、データアナリシス課にて求人サイトで扱うデータの基盤づくりや、データをもとにした企画提案を担当されているそうです。
清水様と吉川様は、ビービットがご提供したUSERGRAMのフルコミットプログラム(デジタル企画人材の育成サービス)を受講され、今ではトレーナとして社内でUSERGRAMを活用したデジタル企画立案の研修を実施されているそうです。
1. USERGRAMの導入を決めるまで
まず最初に、USERGRAM導入に至る背景についてお話を伺いました。
清水様「私たちデータアナリシス課のミッションは、データを使ってサイト内の改善ポイントや伸びしろを明らかにすることです。これまではGoogle アナリティクスやWebAntenna(ビービットが提供する広告効果測定ツール)、会員データの属性情報などを使って定量的にアプローチしていたのですが、限界を感じる部分もあったんです。
そんな思いから、他社のMAツールを使って生ログを一人で見ていることもありました。ここで離脱しているのはこういう理由かな、なんて考えながら見ていたんですが、時間がかかるので思うようにはできていませんでした。
USERGRAMの話を聞いたときも、最初は他社のMAツールでできることと変わらないのでは?と思っていました。でも実際に画面を見てみると、テキストの生ログとは違って、ただ行動を追うだけで終わらずに、ユーザさんの行動の背景にまで考えが広がっていくのを感じました。
これなら、データアナリシス課だけでなく他の部門でも使えるのではないかとも思いましたね。」
仲田様「私が責任者としてずっと考えていたのは、どういうツールを入れたらメンバーが成長できるのかな、ということでした。仮説に基づいた企画立案はこれまでもやってきていたのですがが、それってほんと?という疑問を拭えずにいたんです。仮説ではなく事実に基づいた企画を立てたい、そのために事実を知りたい、というのがUSERGRAM導入を考え始めたときの、最初の思いでした。」
吉川様「私が最初にUSERGRAMの話を聞いたときは、私たち企画担当とデータアナリシス課の間で温度差を感じました。正直に言えば、面白そうだけど使い道がよくわからないツールだな、と思ったんです。
その頃はサイトデザインのリニューアルも進んでいたので、今このタイミングで定性分析に踏み込むのが正しいのか、とか、個人的には面白いと思うけど社内でどう使っていくんだろう、といった気持ちがありました。」
仲田様「ツールは入れるタイミングがポイントですよね。私は6年データアナリシス課にいたんですが、最初の頃は”正確なデータをきちんとためる”ということに取り組んでいました。その次は、”データを見る文化を作る”。TableauやGoogleアナリティクスの導入・活用の推進がそれにあたります。そのあとで、定量だけでなく個々のデータを見ることがテーマになってきたんです。
今でこそUSERGRAM推進派ですが、清水は当初反対派だったんですよ(笑)。他社のMAツールでも1人ひとりのユーザの閲覧行動を追えるのに、限られた予算をUSERGRAMに使うのか、ということだったんだろうと思います。
でも私としては、USERGRAMを導入することでデータを”見るところ”を楽にして、データを”活用するところ”に力を使ってほしいと思っていたんです。結局、他社のMAツールは定量分析やアクションに活用するためのデータの蓄積、USERGRAMはデータをもとに企画すること、そういう棲み分けで社内を説得していきました。」
2. 導入、その後の活用の実際
続いて、導入後に活用が進んでいったプロセスについてお話を伺いました。
吉川様「導入前は純粋に面白そうだな、くらいに思っていたんですが、ビービットさんのやってくれたトレーニングを受けた後では、なんで今まで入れなかったんだろうと思うようになりました(笑)。
今までは企画をしている中で、関わるメンバーの意識がユーザ目線に統一されていなかったんだと思います。私の思うユーザ像と上司の思うユーザ像が違っていた、なんていうことも多かったんです。
でもUSERGRAM導入後は、はっきりと”ユーザはこうだから”と言えるようになりました。
私たちが受講したフルコミットプログラムでは、半年弱、毎回出される課題に取り組むのに3~4時間かかるんです。当時は”こんなに時間をかけてまで導入しなきゃいけないの?”と思っていたんですが、今は深くユーザを理解して使いこなすためには必要なトレーニングだったと感じています。
もう1つの導入サイトであるtypeの担当と一緒にワークに参加して、こんなこと考えていたんだと発見があったり、なんとなく距離を感じていたデータアナリシス課ともトレーニングを通して仲良くなったり、普段あまり接触しないチームとの交流という思わぬ副産物もありました。」
清水様「私の場合、最初は今まで見ていたログが楽に見られるんだろうな、くらいに思っていたんです。でも実際に使ってみると思っていた以上にユーザさんの状況を想像しやすくて、最近ではこのユーザさんにはこんなふうにしてあげたらよかったんだな、というところまで考えられるようになりました。」
仲田様「私から見ても雰囲気がかわってきたと感じています。マネージャ同士の会議でも、うちのメンバー、ユーザ意識強くなったよね、という話が出てきているくらいです。仮説じゃない”事実”をもとに改善提案を持ってくるようになってきました。」
ここからお話は実際にあった”気付き”に移っていきました。
吉川様「求人情報ページのコンテンツ閲覧の順番について、私たちはずっと”企業名 評判”で検索をして口コミページにSEOから流入、そこから応募につながると思っていたんです。でもUSERGRAMを見てみると、ユーザさんは求人情報ページをしっかり読み込んだあとに、企業名をコピーして再検索した上で口コミページに来ていたことがわかりました。その前提でページを見ると、求人情報ページから口コミへの動線を置かないと不親切だとわかって、次回の開発要件にあげているんです。」
仲田様「吉川のいる部門は、編集長をしっかり巻き込んでいるので意思決定が早いんですよ。それに、システムを作るエンジニアが10人弱いるんですが、彼らも一緒にUSERGRAMを見ていて、開発視点で改善点を見つけられるくらいになってきています。あれは、どうやってみんなを巻き込んでいるの?」
吉川様「編集長が立てた仮説がその通りだったときなんかにUSERGRAMを見せて、少しずつユーザ行動を見るのが当たり前、という雰囲気を作っていきました。エンジニアについては、最終的に動くものを作るのは彼らなので、納得感を持ってやってもらえるといいなと思って、一緒にUSERGRAMを見始めたんです。最近は、『今まであんまり意識していなかったけどユーザの行動見るのおもしろいね』と言ってくれるんですよ。」
3. 今後の展望
最後に、今後どのようにUSERGRAMを活用していきたいのかについて、お話いただきました。
清水様「USERGRAMを使って施策を考える、まではできているんですが、システム開発の案件が多くて実施できてないというのが今の状況です。なので、改善を実践してPDCAを回して、成功体験を積み重ねるということをやっていきたいと思っています。
また、社内でUSERGRAMが広まってきたので、みんなが習慣としてUSERGRAMを使える環境を作っていきたいですね。」
吉川様「私も清水と同じにようなことになっちゃうんですが、”ユーザ視点って大事だよね”というのを女の転職typeのチームに根付かせたいです。そこから、部署全体がユーザ目線で企画できるようになるといいなと思っています。
最初は、気になることを見てしまったら使い道がなくなるんじゃないかと思っていたんですけど、今の実感としては、”テーマは尽きることがない!”です。何かを改善したら、それが思い通りに動いているかが気になるし、それを検証していく途中でまた別の課題が見つかりますから。」
仲田様「弊社の場合、ツールを入れる事自体のハードルは高くないのですが、定着が課題だと思っています。いかに運用に乗せられるかが肝なんですよね。
USERGRAMは知りたいことのポイントをおさえて見ることができるツールだということと、マネージャではなくメンバーが研修をやるようになっていることが大きいなと思っています。メンバーが研修をやっていたら、上司は使わざるを得ないですよね(笑)。」
USERGRAMにご興味を持っていただけた方は、下記リンクからお気軽にお問い合わせください。