ある金融業のお客様は、ヤフーとグーグルの両方にリスティング広告を出していましたが、効果測定の仕組みがなく、検索経由でどの程度成果が出ているのかは明らかになっていませんでした。
ウェブアンテナを導入し、リスティング広告の効果測定を開始したところ、ヤフーとグーグルとではグーグルの方が約2倍のコンバージョン率になっていることが分かりました。
元々、ヤフーもグーグルも同じ検索エンジンだと考え、共通のランディングページに誘導していたため、この差は予想外でした。
グーグルの方が2倍成果が出ている原因を明らかにするために、さらに詳細にキーワード別の分析を行いましたが、出しているキーワードの種類、およびクリック数の比率には大きな差がありませんでした。
そのため、まずはヤフーとグーグルの媒体としての違いを洗い出しました。
- グーグルの方が男性が多い(仮説)
- グーグルの方がインターネットに詳しいユーザが多い(仮説)
- 検索結果の画面が異なる(事実)
- 表示される競合の広告が異なる(事実)など
上記の共通ランディングページで訴求している商材は、元々男性ユーザに人気がありました。そのため、「グーグルの方が男性が多く、その結果2倍の成果が出た」という仮説を立てました。
その他にも様々な仮説が立てられましたが、運用の中で一つずつ検証して成果を最大化していくことを決め、まずは確度の高い仮説に絞り込んで検証することにしました。
ヤフーはグーグルと比較して女性が多いという仮説に基づき、ヤフー専用の訴求ランディングページの制作を決めました。
ページの制作に当たり、この金融商材を選定する際のユーザ行動が性別によってどのように異なるかについていくつかの仮説を立てました。
- 女性の方がポイントや特典に興味を示す(仮説)
- 女性の方が複数の商品から比較して選びたいと考える(仮説)
上記の仮説を元に、女性に人気のある商材を複数選択できるようにした上で、ポイントや特典などのお得度を強く訴求するシナリオを作り、元々の画面とスプリットラン(A/Bテスト)を実行する予定です。(現在検証の準備中)
さらに、女性は比較ニーズが強いという仮説に基づき、比較サイト(アフィリエイト)と接触した後にヤフー経由でコンバージョンしていないかという接触履歴の分析も今後行う想定です。