2010年12月22日
サイト外でのユーザ心理を利用する3つのポイント【後半】

株式会社ビービット
ユーザビリティコンサルタント
三木 順哉

前回の続きで、「企業サイト以外での情報収集によってユーザが陥りがちな3つの心理」の3つ目をご紹介します。

3. ネガティブなニュースや記事によって、製品に対して不安を感じる

サイト外で情報収集をしていると、ユーザが製品に関連するニュースやブログ記事を発見するケースがあります。

ある健康食品のサイトでは近年話題のサプリメントを主力製品として紹介していました。ユーザ行動観察調査において、そのサプリメントに興味を持ったユーザがサプリメント名で検索を行ったところ、「過剰摂取に注意」というニュース記事が検索上位に表示されたため、ユーザはその記事を読み、サプリメントの摂取に対して少し不安を感じました。

その後、ユーザはサプリメントを紹介していたサイトに戻り、摂取量や過剰摂取に関する情報を探しましたが、結局見つけることができず、不安を抱えたままサイトを立ち去ってしまいました。

このケースでは、ユーザの不安に答える情報を用意するだけで、ユーザの信頼を獲得し、検討を続けてもらえた可能性があります。ユーザの不安を知らないがために、大切なお客様を不安にさせたまま、立ち去らせてしまったのです。

いくつかの例で見てきたように、ユーザは特にネガティブな情報をサイト外で探そうとする傾向があります。つまり、ユーザはサイト外で不安や疑問の種を拾ってきます。サイト外でユーザが何に不安や疑問を感じるのか、1歩踏み込んでユーザを理解すれば、自社サイトはよりユーザにとって価値ある情報を提供できるでしょう。

※このエントリーはビービットの運営する『ユーザビリティ実践メモ』2010/10/25の記事を転載したものです。

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