2010年11月05日
B to Bサイトでのビジネスリード獲得方法

株式会社ビービット
ユーザビリティコンサルタント
瀧田 克博

B to B向けの製品・サービス紹介サイトでは資料請求・問合せをビジネスゴールに設定しているケースが少なくありません。今回はB to B向けサイトで資料請求数を効果的に増やす方法として以下の2つを紹介します。

(1) 全てのページで資料請求への導線を設置する
(2) ユーザの求める情報を具体的に提示する

(1) 全てのページで資料請求への導線を設置する

資料請求への導線を全ページの目立つ位置に設置することでセールス色が強まり、ユーザから敬遠されることを懸念されるウェブマスターの方も多くいらっしゃると思います。

しかしB to BサイトはB to Cと比べて、訪問ユーザは製品・サービスに対して一定の興味を持っているため、そうした懸念は杞憂であると考えられます。逆に全てのページに資料請求への導線を設置していない場合、ユーザが何のアクションも起こさないままサイトから立ち去るリスクが高まります。

弊社の調査でも、あるページで欲しい情報を獲得したあと、そのページに資料請求への導線がなかったため、そのままサイトから立ち去るというユーザ行動が確認されています。

資料請求(CV)への導線が上手く設計されていない例

(2) ユーザの求める情報を具体的に提示する

B to B向けサイトに訪れるユーザはウェブサイトで紹介している製品・サービスについて一定の興味を持っていることはすでに説明しました。

ですが、よくある「資料請求」「お問い合わせ」などのボタンはクリックによって得られる情報が分かりづらいため、興味の度合いが高いユーザであってもクリックしてもらいづらいと考えられます。

弊社で実施した調査で「資料請求」の代わりに「導入事例集プレゼント」に名前を変更したボタンを設置したところ、ほぼ全てのユーザがプレゼント応募を完了していました。

B to B向けの製品・サービスはB to C向けのものと比較して内容の把握が難しく、自社と同業種・同規模の他社の具体的な事例を参考にしたいとユーザは考えています。『導入事例集』はユーザのニーズを的確に捉えていたと考えられます。

ボタンの文言の改善前と改善後

今回ご紹介した2つの方法を参考に、サイトの問合せや資料請求への導線を見直してみてはいかがでしょうか?

※このエントリーはビービットの運営する『ユーザビリティ実践メモ』2008/12/8の記事を転載したものです。

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