あるエイジングケアに特化した化粧品のECサイトのSNSアカウントでは、主に、新商品が出たということや、キャンペーンのお知らせを行なっていました。そして、それなりに「いいね」や「シェア」をされていました。
しかし、ある日、担当者は上司からの指摘に歯ぎしりをしました。
「売り上げにどれだけ貢献しているのか」という指摘を受けたのです。

たしかに、売り上げに貢献している実感があまり無い、ということには担当者自身も薄々気がついていました。そして、売り上げに貢献するためにどうしていくと良いのか考えたいと、ちょうど思っていたのです。なので、余計に悔しい上司からの指摘でした。
「商品購入」を喚起できていたケース、できていなかったケース
そんな時、隣の席のサイト内の担当者に「USERGRAM」を使用することを勧めてもらいました。
「USERGRAM」は、ウェブサイト上の各ユーザの行動を可視化できるツールです。
早速それを使って、「Twitterの投稿から流入してCVしているユーザ」の行動を確認してみました。

すると、Twitter投稿から流入し、商品購入をしているユーザのほとんどは、過去に自社サイトで商品を買ったことのある既会員でした。
特に、久しく買っていなかったのに購入した、というケースが目立ちました。おそらく、以前に購入した商品を利用した後しばらくは金銭的な理由などで買うのを控えていたという方々に、新商品をアピールすることで、購入意欲を喚起できたのだと推測されました。
「サイト内の行動」まで繋げて見ることで気づいたSNS運用のヒント
担当者は、USERGRAMを見ることで、2つ大きな収穫を得ることができました。
1つは、休眠していたユーザに購入の機会を提供できていたという事実です。SNSアカウント運用の意義を上司に説明する根拠を手に入れることができました。
そして、2つめは、新規顧客の獲得のための仮説です。
既会員がTwitterをきっかけに購入していた一方で、Twitterをきっかけに初めて商品を購入した、という新規ユーザはほとんど見られませんでした。
新規顧客を獲得できていなかったということは、現在、Twitterで発信している情報とサイトに掲載している情報では、自社のエイジングケア商品の魅力を新規顧客には伝えきれていないか、疑問や不安を払拭しきれていなかったと考えられます。
そこで、担当者はTwitterから流入した新規顧客の行動をUSERGRAMで確認してみました。その結果、まずは、新規顧客が気にする疑問・不安にも答えるコンテンツをサイトに掲載するといいのではないか、という次の仮説を持つことができました。
ポイントは「CV」から遡ること
SNSアカウントを運用している方には、SNS上で可視化されている「いいね」数だけでなく、SNSからサイト内の行動まで繋げて見ることをオススメします。「SNSから流入し、CVしているユーザ」は誰なのかをUSERGRAMで確認してみると、きっと日々のアカウント運用のヒントが見つかりますよ。