学ぶ・知る

顧客満足度90%を達成した事例など必読アプリ改善事例5選をご紹介します

2022.02.01 Tue.

顧客満足度90%を達成した事例など必読アプリ改善事例5選をご紹介します

アフターデジタル社会の進展に伴い、モバイルアプリにおいてもユーザの状況に沿った適切なアプローチの重要性が増しています。
しかし、アプリ改善においては試行錯誤も多く、担当者の悩みも深い状況です。

そうしたアプリ改善の参考として、弊社では各企業様でのアプリ改善事例をご紹介しております。
アプリの企画開発と中途改善とで共通するのは「いかにユーザのインサイトを的確に捉えるか」がどちらも重要であるという点です。

この記事では、とくに人気のある5つの記事をご紹介します。
ぜひ、アプリ改善にご活用ください。

アプリ「マンガボックス」事例 ヘビーユーザの実態を見抜き、守るべきUXを見極める

こちらは株式会社ディー・エヌ・エー様が運営される漫画アプリ「マンガボックス」での事例です。
2020年にサービス開始6周年を迎え,競合アプリも多数サービスを開始する中で伸び悩みを感じていらっしゃいました。

マンガアプリ業界をリードしていくためにはどんなUXを届けたらいいのかを考える上で弊社にお声掛けいただきました。
Projectでは、行動調査によるカスタマージャーニーの整理と具体化に加え、UXチームクラウド USERGRAMを用いたデジタルデータ活用にも取り組まれ、ユーザの実態を掴むことで今後目指すべきUXの方向性を具体化することができました。

蛭田様:(前略)プロジェクトを通して、やっぱり読者さんのことは点のデータを見ているだけではわからないという思いを新たにしました。ちゃんと時間や順番のわかるシーケンスで見て状況を捉え、どういう人がアプリに定着してくれて、逆にどういう人は離れていってしまうのか、そういうことを誰でも考えられる状態にしないといけないな、と。そうして、データドリブンでUXを改善していくというクローズドループをちゃんと回したいと思っています。

※事例の詳細はこちらから
▼アプリ「マンガボックス」ヘビーユーザの実態とは?絶対に守るべきUXを見極めるプロジェクト
https://www.bebit.co.jp/xd/case/article/mangabox/

アプリ改善への参考ポイントまとめ

  • ユーザの実態を掴むには対面調査だけでなくデジタルデータも活用すべき
  • 競合アプリとの表面的な差異に囚われるのではなく、自社の目指すべき方向性を描くことが長期的な成果につながる改善を生む

学生向けお部屋探しアプリの開発事例 「既存の体験をアップデートする」とは?

2018年12月、不動産情報サービスを提供するアットホーム様が、「学生のためのお部屋探し」アプリをリリースされました。
リリース後3ヶ月で、賃貸物件情報を求める新入学生(新大学生・新専門学生)の40%にあたる95,000ダウンロードを突破しました。

この成功の背景には、プロジェクト初期にユーザ像や既存サービスのペインポイント[1]に関する仮説を多く立てたことが寄与しています。
調査によって対象ユーザである学生がおかれている「状況」を把握し、ペインポイントをどのように解決するかの道筋を立てたことが成果に繋がりました。

※事例の詳細はこちらから
▼学生向けお部屋探しアプリの開発を企画段階からご支援。「既存のお部屋探し体験のアップデート」とは?
https://www.bebit.co.jp/xd/case/article/athome/

アプリ改善への参考ポイントまとめ

  • ユーザの「状況」を行動から把握し、抱えているペインポイントを整理することで、サービスコンセプトや必要な機能が精緻化される
  • 新機能への反応が芳しくなかった場合でも、既存サービスとの関係性まで踏まえて原因を深堀りすることで、質の高いサービスを実現するための改善示唆を得られることがある

[1]ペインポイントとは、ユーザ・顧客が商品・サービスを購入・利用しているときに生じる課題や悩み、不幸せな状況を指します。
(参考:ペインポイントを見つけるには?ユーザ視点で不自由や貧しさを解消する方法

ユーザの暮らしに溶けこむアプリを作るには? よりよいユーザ体験を提供するためのDX

花王様の「ヘルシア」領域におけるアプリ開発事例をご紹介します。
2020年4月、LINEアプリで内臓脂肪を記録できるサービス「モニタリングヘルス」がスタートし、継続率向上のためのさらなるサービス改善を不断に継続されていらっしゃいます。

弊社の携わったプロジェクトでは、飲料メーカーの枠を超えた「すべての人に心身の健康と理想の状態を届ける」サービサーへの転換を目指して方針策定とUX設計とにともに取り組みました。
ユーザに自社製品の飲用習慣を形成してもらうにはどうするべきか。
アプリは、あくまでも、顧客との長期的な関係を築いていくための手段にすぎません。一般的には、バウチャーを連発するなど無理やりオンボーディングを目指す事例が多々見受けられますが、往々にしてそれらの取り組みは当初の目標を達成できずに頓挫してしまいがちです。

今回のプロジェクトでは、どのような体験をしていけば健康というゴールに到り維持ができるか顧客視点でのジャーニーを描いた上で、そのジャーニーの起点なるようアプリを位置づけました。
コーポレートビジョンやフィロソフィーとの整合性も視野に入れたこの取組は、各企業が「プロダクト販売」から「サービス提供」を担うサービサー化へのDXを達成するための澪標としてもご参考いただけるかと存じます。

※事例の詳細はこちらから
▼無理なく健康になれる仕組みとは? 花王ヘルシア事業のUX型デジタルトランスフォーメーションへの挑戦(前編 / 後編)
https://www.bebit.co.jp/xd/case/article/kao-01/ (前編)
https://www.bebit.co.jp/xd/case/article/kao-02/ (後編)

アプリ改善への参考ポイント

  • ユーザの定着とオンボーディングのためには、ユーザの暮らしのどんな切り口において自社製品が特に価値を持っているかのジャーニー整理が必要
  • ジャーニーにおけるペインポイントの解決を目指すうえで、アプリを始めとする各手段をどのように位置づけていくかが、成果につながる高品質なサービスとUXを実現する

顧客満足度9割以上!「日本経済新聞 for iPad」アプリ開発を支えた行動観察調査

この事例では、ユーザによる実地検証は一般的な開発では後回しにされがちな中、早い段階で「ユーザ行動観察調査」を実施しました。
さらに 「開発者自身がユーザを見なければ、いいものは作れない」 という考え方のもと、アプリの企画・開発に携わる幅広い担当者がユーザ行動観察調査を見学。調査を通じて、ユーザの行動や発言を目の当たりにすることで、「ユーザの視点」をプロジェクトチーム内で共有できました。
結果、開発すべき機能の優先度が明確になり、短期間で品質を向上させることができました。
また、短いスパンで改善を繰り返すアジャイル開発手法とユーザ行動観察調査は親和性が高く、調査で用いたモックアップをユーザの反応をもとにすぐ修正し次のユーザ調査にぶつける、という繰り返しの改善を行い質の高い実装案を導きました。

「日本経済新聞 for iPad」がリリースされると、幅広い顧客から支持され、創刊以来最大の日経電子版有料会員増をもたらし、利用者調査では「使い勝手」「読みやすさ」ともに満足度90%以上という反響もいただきました。

※事例の詳細はこちらから
▼モックアップを利用した行動観察調査により「日本経済新聞 for iPad」の開発をご支援。顧客満足度9割以上を達成
https://www.bebit.co.jp/xd/case/article/nikkei/ 

アプリ改善への参考ポイントまとめ

  • アプリ改善においても、本番環境への実装以前に、低コストのモックアップを用いた高速プロトタイピングによって、成果につながる施策の精度を高めることができる
  • 開発におけるアジャイル手法同様、アプリ改善におけるグロースハックにおいても、ユーザ行動観察調査は適している

ユーザの生活習慣を変えるアプリの体験設計 「クリニカKid’s はみがきのおけいこ」プロジェクト

ライオン様では子ども向けのアプリ連動IoT歯ブラシ「クリニカKid's はみがきのおけいこ」のテスト販売を2020年9月に開始しました。
ライオン様が目指したのは単に「IoT歯ブラシをつくる」ということではありません。
目指したのは「お母さんのペインを解消する」こと。
アプリとプロダクトの双方の関係を重視しつつ親子ユーザへの行動調査を重ね、生活習慣が根付く上で重要なカギとなる体験は「親子の協力関係」であることを見抜きました。
アプリが提供できる価値はなにか、ユーザの何を解決できれば習慣化に結びつくのか、その深堀りが結実したプロジェクトです。


※事例の詳細はこちらから
▼生活習慣が根付くために必要な体験設計とは?「クリニカKid’s はみがきのおけいこ」プロジェクト
https://www.bebit.co.jp/xd/case/article/lion/

アプリ改善への参考ポイントまとめ

  • プロダクトと連携するアプリについても、「機能」からではなく「ユーザにとっての価値」から考えることが重要
  • アプリの価値をきちんと定義することが、よりよい販売戦略にも結びつく

【番外編】中国でのアプリ成功事例 サービス全体でのアプリの役割を定義することがマネタイズ成功につながる

自社のサービスにアプリを組み込むという観点においてもっとも成功している事例のひとつとして、中国の平安保険における「好医生」(グッドドクター)があります。
このアプリは、「ユーザの暮らしにどのようにアプリを浸透させるか」「マネタイズをどうするか」「LTVを向上させるにはどのような手法があるか」を考えるうえでとても参考になる事例です。
ぜひご一読ください。

※事例の詳細はこちらから
▼【動画】AFTER DIGITAL BASIC(3) 『事例:平安保険』
https://afterdigital.bebit.co.jp/?basic=adbasic_03

▼中国・平安保険のアプリ「好医生」とは- デジタルがリアルを包み込むってどういうこと?第3回
https://www.bebit.co.jp/?blog=good-doctor

レポートのご紹介

以上、アプリ改善の参考になる事例のうちで特にPVが多かった5つをご紹介しました。
リアルな実態ついてもっと知りたい、という方は、ぜひ弊社レポート「大企業デジタルプロダクトの光と影 ーDXとPdMの奇妙な関係」をご活用ください。

本レポートのもとになるセミナーでは、大企業でデジタルプロダクトに携わるゲストをお招きし、「大企業においてデジタルプロダクトを企画・運営していくこと」をテーマに、リアルな実態と成功の要諦を語っていただきました。

歴史ある大企業、リアルアセットの強い企業で、デジタル接点に関わっているあらゆる方にお勧めです。

当ウェブサイトではCookieを使用しています。
プライバシーポリシーを見る

同意する