Webマーケティングとは
Webマーケティングとは、インターネットを活用したマーケティング活動の総称です。
インターネットが出てきたことで、ユーザは企業の発信する情報をただ受け取るのではなく、疑問や課題を解決するために、さまざまな情報を自ら検索して取捨選択できるようになりました。
そのためWebマーケティングでは、ユーザの興味を満たすこと、ユーザが必要とする情報をすぐ手の届くところに置いておくことが重要です。
Webマーケティングを通じてユーザの顕在ニーズを満たし、それぞれの状況に最適なコンテンツが提供できれば、短期的な利益に繋がるだけでなく、ロイヤルカスタマーを育成したり、自社ブランドを強化したりすることもできます。
以下では、Webマーケティングの主な手法や、成果創出の方針について解説します。
Webマーケティングの主要なチャネル・手法
まずはWebマーケティングで使われる主要なチャネル・手法をご紹介します。
情報が届くユーザやそれぞれの状況・目的はチャネルごとに変わります。
自社のターゲットに応じて、最適なチャネルとマーケティング手法を選びましょう。
自社サイト
自社サイトを訪れているユーザは、すでに自社を認知していたり、提供している商品・サービス等に関心を持っている可能性が高いです。
購入まであともう一押しという場合もあるので、訪問ユーザにストレスを与えないよう、必要な情報を余さず提供しましょう。
■サイト運営
自社サイトのコンテンツで商品・サービスを魅力的に伝えることで、購入を促したり、サイトに繰り返し来訪してもらったりすることが可能です。
また、「コア・ウェブ・バイタル」と呼ばれる指標やサイト構造を改善することで、ユーザがページを訪問・閲覧する際のストレスを最小限にすることも有効です。
■SEO
自社に関連するワードが検索された際、自社サイトへのリンクを検索結果の上位に表示することで、認知度や接触機会を向上させる手法です。上位表示するサイトの条件は公開されていませんが、サイトに掲載されている情報の質やユーザビリティなどを向上させることで改善が見込まれます。
Web広告
Web広告を使えば、ユーザのオンライン上の行動履歴を活用することで、より多くの顧客候補にアプローチできます。
またその際には、潜在層から顕在層まで幅広いユーザが訴求対象となります。
以下では代表的なWeb広告を3つ挙げ、それぞれのターゲットユーザをご紹介します。
■ディスプレイ広告
テキストや画像付きテキストをWebサイトに表示する広告です。
ユーザの属性データ・行動データに基づいて、自社の商品・プロダクトに関心がありそうなユーザをターゲティングできます。
■リスティング広告
自社に関連するワードが検索された際、検索結果の上部に表示される広告です。
設定するキーワードにもよりますが、商品・サービスについて検索している情報収集・比較検討段階のユーザにアプローチできます。
■リターゲティング広告
自社サイトを訪れたことのあるユーザを追いかけて表示することで、サイトへの再訪問や商品購入・サービス導入の再検討を促す広告です。
追跡にはCookieデータを使用するため、最近では規制の影響を受けて下火になりつつあります。
Eメール
Webマーケティングでアプローチできるのは、未知のユーザだけではありません。
企業に対して資料請求やメルマガ登録といったアクションを起こしたことのあるユーザであれば、すでにアドレスを入手できているため、Eメールを通じたマーケティング手法も活用できます。
■Eメールマーケティング
Web広告に比べて、企業の好きなタイミングで特定のユーザに訴求できる点が大きな強みとなります。
また、送付にかかるコストが低額で済むことも魅力です。
ソーシャルメディア
オンラインコミュニティ・ブログ・SNSといったソーシャルメディアでは、企業側からただ情報を発信するだけでなく、評価機能やコメント機能を通じた顧客との双方向コミュニケーションが可能となります。
サイトコンテンツ・広告・Eメールよりも手軽に投稿できるので、リアルタイム性の高い情報を発信することに向いています。
また、ファン化したユーザの声を拡散することで、オンライン上での存在感を強めたり、ブランド力を強化したりといった効果も期待できます。
Webマーケティングに取組むメリット
まとめると、Webマーケティングに取組むメリットは以下の3点に集約されます。
■幅広いユーザにアプローチできる
今や国内のインターネット利用状況は国民の82.9%にものぼります(総務省「通信利用動向調査」令和3年調査分より)。
Webサイト・Web広告・Eメール・ソーシャルメディアを活用することで、膨大なユーザに働きかけることができます。
■ユーザの文脈に合わせて訴求できる
インターネット上にはユーザの行動履歴が大量に蓄積されています。
ユーザが何に関心をもって、どのようなワードを検索しどのようなページを訪れてきたのかといった行動データを使えば、自社がターゲットとするユーザにピンポイントで訴求を行うことができます。
こうしたOne to Oneマーケティングの精度もWebマーケティングの大きな魅力です。
■施策の効果測定ができる
オフラインの広告がユーザの心をどれほど動かしているのか知ることは困難です。
それに対してオンラインの場合、ユーザがどの経路からサイトを訪れどのようなアクションを起こしたのかについては、分析ツールを使うことで計測・調査することが可能です。
得られた測定結果を踏まえて、どのWebマーケティング施策が有効だったのかという振り返りを行うことで、定期的にスピーディーな改善ができます。
獲得型マーケティングからグロースマーケティングへ
しかし、昨今のWebマーケティングは大きな転換を迫られつつあります。
これまでのWebマーケティングは、前述の「幅広いユーザにアプローチできる」という強みを活かし、Web広告の配信などを通じた新規顧客の大量獲得を重視してきました。
しかし、こうした戦略は頭打ちを迎えてしまっていると言っていいでしょう。
その背景には、人口減少によるそもそもの見込み顧客減少や、マーケティングROIの急速な悪化によるCPAの高騰、脱サードパーティCookieに向けた流れなどがあります。
こうした状況は、これからますます厳しくなっていくことが予想されます。
これに対し、デジタル社会の到来とともに盛り上がりを見せているのが、「グロースマーケティング」です。
デジタルが私たちの生活のありとあらゆる場面に浸透したことで、企業はユーザと継続的な関係構築ができるようになりました。
ユーザからすれば、集客して商品・サービスを提供するだけの企業ではもはや満足とは言えず、自分たちの生活をどれだけ支援してくれるかという点が重要になってきたということです。
ビービットではこうした考えの転換を、ファネル型のビジネスモデルからダブルループ型のビジネスモデルへの転換と解釈し図式化しています。
ダブルループ型のビジネスモデルにもファネルは組み込まれていますが、新規ユーザ獲得が今後さらに難しくなることが予想される以上、既存のユーザに利用を継続してもらうための努力にも目を向けなければならないでしょう。
ユーザを起点としたグロースマーケティング
グロースマーケティングで成果をあげるためには、集客したユーザに心地よい体験を提供し続けることが不可欠となります。
顧客体験(UX)に対する評価は年々シビアになっており、2023年のZendeskによる調査では、49%ものユーザが「一度でも好ましくない体験をしたら競合他社に乗り換える」と回答しています。
ユーザを繋ぎとめ成果を出すためには、「UX起点の改善活動」が欠かせないということです。
株式会社ビービットではこうした活動を「UXグロース」と呼び、ビジネスが体験化・コト化していく今の時代の中で最も重要な企業活動の1つであると位置づけています。また、UXグロース活動の一環としてマーケティング活動支援プロジェクトも数多く実施しています。
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