ユーザ行動を見える化できたことで、「ECサイト」と「実店舗」という部署横断の施策を実現し、商品完売を達成したあるファッションブランドの事例をご紹介します。
独立して企画・運用されていた店舗チャネルとECチャネル
あるファッションブランドでは、店舗に加えて、ECサイトも運営していました。そして、店舗とECサイトでは社内で担当部門が分かれていて、それぞれに施策を企画・実施していました。
例えば、店舗は店舗で会員を募集して店舗会員にメルマガを配信、ECサイトはECサイトで会員を募集しECサイト会員にメルマガを配信する、といった具合です。
ECサイト担当者は兼ねてから、「ECと店舗の両方を使っている顧客もいるだろうから、店舗の部署と連携して施策を打てたら面白いことができるはずなのに..」と考えていました。しかしながら、他部署を巻き込むのは、なかなかハードルが高いもの。推測だけでは「チャネル横断の施策」を実行できずにいました。
チャネルをまたいだユーザ行動を追ってみた
そこで担当者は、UXチームクラウド USERGRAMを確認してみることにしました。USERGRAMでは、店舗での購入履歴やコールセンターへの問い合わせ履歴、そしてウェブサイト上での閲覧行動・購買行動など、顧客とのタッチポイントをオンライン・オフラインを横断して可視化できます。
このECサイトでは、過去に、「ECサイトで販売していないが店舗では人気のあるブランド」をカタログ的にEC上に載せる試みを行ったことがありました。その時に店舗で商品を購入したユーザの行動を確認したところ、事前にECサイトで情報収集をしているユーザが想定以上に多くいることが発見されました。
実際のユーザ行動データをもとに店舗×ECの相互送客を企画
ユーザは、それぞれの部署のチャネルだけを利用しているのではなく、横断的に利用しているということがデータとして示されました。そして、具体的な顧客の行動データをプレゼンすることで、店舗の担当部署にも実感を持ってもらうことができ、まずは「ECから店舗へ、店舗からECへと相互に送客を行う施策」を試してみることに合意を得ることができました。
また、この発見点に基づく次の試みとして、もともと別々に企画・配信していた店舗とECサイトのメルマガを連携させ、
• ECサイトのメルマガで店舗の案内をする
• 店舗のメルマガ内にECサイトのURLを載せる
という取り組みをはじめました。
その結果、店舗とECの両方で実施していた「時計均一価格キャンペーン」について、店舗メルマガで告知したところ、ECサイト側の時計がぐんぐん売れて、過去最速、なんと一日で完売しました。
貴社の顧客は、ウェブサイトと店舗をどのように使っているでしょうか。
行動データを確認することで意外な発見を得ることができれば、あるべきUXの実現に近づけます。
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