ユーザの行動を見ることで「想定していたメルマガ閲覧行動」と「実際のユーザのメルマガ閲覧行動」の乖離に気付いた、あるオンラインストアの事例をご紹介します。
発見を元にメルマガの「配信時間」の設定を変更し、メルマガ経由の売り上げが3倍に伸びたその理由とは?
主婦がターゲットのメルマガは何時に送るのが正解?
あるファッションECサイトでは、メールマガジンのターゲットを専業主婦に定め、メールをより開いてもらいやすいよう、彼女らが家にいるであろう正午にメールマガジンを送付していました。
それは、昼に送ると、その日のタッチポイントが多くなる、例えば昼食後、ティータイム時、夜寝る前など、とタイミングを複数抑えることができ、開封率が高くなるのではと考えていたためです。
また、サポートセンターが稼働している日中の方がより良いという考えもありました。
しかし、USERGRAM(USERGRAMはウェブサイト上の各ユーザの行動を可視化できるツールです)で「専業主婦がみそうな商品、例えばベビー用品を購入したユーザ」の行動を確認したところ、意外なユーザ行動が見受けられ、送信時間を変えた方が良いのではないかという考えが浮かんできました。
実は、昼ではなく夜に「ゆっくり閲覧」していた
ベビー用品を購入しているユーザの行動をUSERGRAMで確認したところ、遅い時間にゆっくりと、複数ページを閲覧して、商品の比較や検討を行なっている様子が見受けられました。
一方、昼間の時間に来訪しているユーザは、購入手続きだけをパパっと行うか、あるいは2~3ページを数秒ずつ閲覧するだけで、すぐにサイトを離脱しているケースが多くありました。
おそらく、朝は家事やお子さんの世話なので慌ただしく、ゆっくりとオンラインショッピングを楽しむ時間がないのでしょう。
夜遅い時間になってようやく、子どもが寝静まり、家事もひと段落して一人の時間を確保し、じっくり商品の比較検討などができるようになる状況が推察できました。
メルマガ送付時間を19時にしたらメルマガ経由での売上げが3倍に
「ターゲットである専業主婦の顧客が『ゆっくりサイトを閲覧する時間』は遅い時間帯なのでは?」という発見から、担当者はメルマガの送付時間を19時に変更してみました。
すると、メール送付直後一時間のサイト閲覧数が増加したのみならず、その後も19時〜22時まで一時間あたりのセッション数が底上げされ、結果としてメルマガ経由のセッション数が3倍となりました。
メルマガ経由でのECサイトの売り上げが2〜3倍にもなったのです。
メルマガ配信ツールで開封率やクリック率が表示されると、どうしてもそれらの数値に意識が向きがちになります。いわゆる「Tips」のようなものも、もちろんそれらの数値の向上に寄与するでしょう。
しかし、より重要なことは「より良いUXを作ること」ではないでしょうか。
ターゲットとなるメルマガ読者はいつであればメールを開封してサイトを閲覧しやすいのか、そしてどうすると購入や購入額に寄与するのか、ということを検討することで開封率やクリック率、そして購入額増加のための「強い打ち手」に繋がります。
ぜひ貴社でもメルマガの成果向上にユーザの行動データをご活用ください。
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