2021.11.05 Fri.

第56回-チームのUX企画力を高める!定例会のススメ

行動データの活用においてよくお伺いするのが、業務に組み込んでいく際のお悩みです。

・行動データをみる重要性は感じているが、後回しになりがち

・1人でユーザ行動を見ていてもあまりいい企画が思い浮かばない

・メンバー間で分析スキルにバラつきがある

……などの理由から、組織になかなか定着せずにお困りの企業様も多いのではないでしょうか。 この記事では、皆様のそんな悩みを解消するための一つの手段として、定期的に行動データを観察する会(※以下、行動データ観察定例会)についてご紹介します。

行動データ観察定例会とは?

行動データ観察定例会とは、複数人で行動データを定期的に見ることで、組織としての行動データ活用の定着を後押しする会のことです。
複数人で一緒に行動データを見るメリットとして、

  • あらかじめ定例会としての時間を設定しておくことで、業務でUSERGRAMを活用する土台となる
  • 1人で見るよりも、行動観察からのアイデアの幅が広がる
  • 他の人の発言を聞くことにより、USERGRAMに慣れていないメンバーの行動データへの解釈が深まる
  • 気づきや改善案を他の人に説明する手間が省けるため、施策のPDCAが早く進む

などが挙げられます。

定例会のやり方

次の3ステップに沿うことで、効率よく観察とディスカッションを進めることができます。

1. 観察テーマを決める

2. 観察テーマに沿って、行動データを観察する

3. 改善案・企画案を検討する

定例会の進め方:基本の3ステップ

具体的な定例会の実施方法のご紹介

上記3ステップをベースにしつつ、定例会の形には3種類のオススメパターンがありますので、それぞれご紹介いたします。

パターンA:一定期間内にまとまった工数を投下し、高速で改善を回す

出した改善案の実行計画まで定例会の中で決めてしまうなど、施策実行を重視することで短期間で成果を最大限出すことを目的としたパターンです。
「一定の期間内に成果を出したい」「サイト改善のPDCAをより早く回したい」という企業様にオススメです。

パターンB:ユーザ行動をもとにしたPDCAサイクルを定着させる

パターンAのように短期集中型ではなく、無理のないペースで改善を回していき、ユーザ行動をもとにした改善案出しが業務に浸透することを目的にするパターンです。
「メンバーに、根拠のある改善案出しする習慣をつけてほしい」「自社に合ったペースで改善を回していきたい」という企業様にオススメです。

❝現在は2週間に1回のチームミーティングの場でUSERGRAMを見てディスカッションを行い、その場で次の改善企画を立てて実行担当まで決める、というサイクルが軌道に乗り始めたところです。実際には実装フェーズや検証フェーズもあるので毎回新しい企画が立ち上がるわけではありませんが、確実に1つずつ進めてきています。検証の中で次の改善企画が見えてくることも多いですよ。❞

パターンC:チーム全員でユーザの肌感をつける

より短時間・高頻度で開催することで、チーム全員でユーザの肌感をつけることを目的にするパターンです。
「チームメンバーに、自社サイトやユーザに対する理解を深めてほしい」「メンバー間での共通言語化を進めて、施策検討をスムーズにしたい」という企業様にオススメです。

定例会開催におけるTips

事前に役割分担を決めておく

事前に会の役割分担を決めておくことで、スムーズに会を進行できるようになるのでオススメです。

必要な役割

【1】ファシリテーター
会の趣旨を参加者に説明し、会が滞りなく進むようにしましょう。タイムキーパーとしての役割も担います。

【2】書記
行動観察の最中に参加者1人1人から出た意見や気づき・施策アイデア等をメモしておく係です。行動観察の内容を振り返る際に、観察メモの該当箇所を全員に共有できるようにしておきましょう。

※Googleスプレッドシートなど、各自でリアルタイムに記入できるものがあれば、そういったツールを使うのもおすすめです。

【3】画面共有係
行動データや自サイトの画面を手元のパソコンで操作して、全員にその画面を共有する係です。
個別ユーザの行動を見ていく際には、参加者がユーザ行動を理解しながら状況を追えるように、行動観察画面をスクロールしましょう。

※ファシリテーターや書記がこの係を兼任することも多いです。

実際にユーザが見たページも一緒に確認する

実際にユーザが見たページ・広告・送付したメールなどをユーザの手順通りに追うことで、ユーザに共感しやすくなり、行動の理由や状況を想像しやすくなります。また、すぐ実行できる具体的な改善案が浮かびやすくなります。

USERGRAMとともに、実際にユーザが目にしたものを参加者全員で見ながら定例会を進められるよう、会議室のスクリーンに画面を投影したり、リモート開催の場合はWeb会議ツールの画面共有機能を活用したりしましょう。
参加者の手元のPCやスマホなどで、別途ユーザが見たページを開きながら、行動観察を進めるのもオススメです。

定例会で出た改善案は必ず1つは実行

成果が出てこそ「この定例会に意味がある」と実感でき、改善業務の定着に至ります。
成果を出すためには実行が不可欠なので、まずは「出た改善案は必ず実行する」という心持ちで定例会を開催しましょう。
改善インパクトと実行難易度の2軸で整理すると、優先度がつきやすくおすすめです。

また、進捗を確認できるよう、改善案はタスク管理ツールやエクセルシートなどで管理することをおすすめします。

改善案実行の関係者を全員巻き込む

改善案の実行にあたって必要なメンバーを巻き込んでおくと、定例会での意識合わせが効率的にできます。
以下のように、あらかじめ関係者を巻き込んで一緒に観察をしたほうが業務の効率は格段に上がります。

巻き込むにあたってオススメのメンバー

  • 施策の実行判断ができる方
  • 実際に制作や開発の担当をする方
  • 制作や実装を委託している代理店や制作会社の方

まとめ

行動データを活用するためには、観察を行うだけでなくその後の改善に活かすための業務への組み込みが非常に重要になります。
観察定例会はその一手法として有効です。
また、行動データの取り扱いのしやすさも効率と成果を左右します。
弊社の UXチームクラウド USERGRAM(ユーザグラム) を用いれば、データの加工なしに多くの示唆を得やすくなります。
データの蓄積や分析だけでなく、成果につなげるための業務改善も進めていくことが肝要です。