あるカメラECサイトでは、旅行へ持って行くカメラ検討ユーザをターゲットと想定して「旅におすすめカメラ」特集のLPを運用していましたが、CVが想定より出ませんでした。
ところが、「LPで何が起きているのか」を分析し、ABテストを実施したところCVR1.83倍の成果を出すことに成功!
成果が出たポイントはどこだったのでしょう?
「旅におすすめのカメラ」を特集することで、CV数アップを狙いたい
あるカメラECサイトでは、新規ユーザ獲得のために、旅行用カメラを検討するユーザ層を狙った「旅におすすめ」という特集LPを運営していました。
「旅行」というシチュエーションにマッチした製品かどうか、機能がより適しているものをユーザに紹介するため、社内でも特にカメラに詳しい担当者が選定した商品を掲載した特集LPです。
しかしながら、LPをリリースしてしばらくしてもCVの伸びは鈍く、改善のためにデザイン・文言・写真の調整などのABテストを繰り返してもあまり成果は得られませんでした。
次の打ち手に困った担当者は、ユーザの行動を見ることにしました。
もともと、担当者はこのLPには「旅行に適した機能を持つカメラを検討しているユーザ」が多数訪れているはずだと想定していたのです。しかし、このLPを経由して購入にまで至ったユーザの行動を観察したところ、担当者が想定していなかった意外なことが分かりました。
ユーザは「旅におススメのカメラ」をどのように探していた?
なんと、多くのユーザが、特集LPを見た後、LPには掲載していない本体サイト内の他のカメラも見たうえで、購入を決めていました。さらに、最終的に購入したのは、LPに掲載していたカメラではなく、それ以外のカメラである場合も多かったのです。
この発見は、「ユーザは旅行用に適した機能のあるカメラを買うためにLPに来るはず」と考えていた社内のチームメンバー全てにとっても想定外のものでした。
企業とユーザとで「商品認識 / 利用場面のギャップ」があった!
なぜ、ユーザは担当者の想定とは異なる行動をしていたのでしょうか。理由を探るため、担当者は、ユーザの行動の共通点をもとに『自社で想定していた「旅におすすめ」のイメージがユーザとズレているのでは?』という仮説を立てました。
というのも、特集LPを離脱したユーザは、想定していた「旅にあった機能の性能が高いカメラ」よりも、「初心者おすすめ!」「お手頃価格」「アウトレット」というキャッチコピーのカメラを多く見ていたのです。
『このLPに訪れている多くのユーザは、購入を検討することになった動機が当社の想定と異なり、商品に対して知りたい情報も異なるのでは…?』
このような仮説にたどり着いた担当者は、ユーザのニーズをさらに具体化するために「手軽に良さそうなものが欲しい」とユーザが考えているその背景(=状況)を考察しました。購入された商品種類の分布も加味すると、このLPには、機能を重視するユーザではなく、カメラの購入は初めてだが、旅行をきっかけに検討を開始したというようなユーザが多く訪れていたと考えられました。
ABテストで仮説を検証。CVRは1.83倍に!
「せっかくだからスマホよりは綺麗に撮りたいな」
「でもそこまで良い写真を撮る必要もないし……」
そうしたニーズに訴えることがCVR向上の鍵ではないか?と担当者は考えました。
そこで、従来の特集LP(パターンA)と、ユーザが実際に比較していた初心者向け商品をラインナップに加えたLP(パターンB)とで、ABテストを実施しました。
その結果、CVRが約0.6%だったパターンAのLPに対し、パターンBのLPではCVR約1.1%と、約1.83倍という大きな差が見られたのです。
ユーザの視点を理解することが成果につながる
商品選定・検討場面では、企業側とユーザ側とでは気になるポイントや商品への認識が異なることが多々あります。貴社のウェブサイトでも、同様のことは起きていませんでしょうか?
LPで成果が出ない、そんな時は、ユーザの行動を可視化するUXチームクラウド USERGRAMで一度、サイトでの行動を分析してみませんか?
ユーザからの視点を理解することが、勝ちパターンのLPを導き出す近道になるはずです。
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