ECサイトでのUX改善を進めるために、消費者(ユーザ)の購買意欲を高められた事例をご紹介します。
ほとんどのECサイトでは「特集」ページを企画することでユーザの購買意欲を高める取組が行われています。
「北海道の美味しいもの特集」「母の日特集」など、商品軸や季節に合わせた特集が一般的で、どのサイトでも似たりよったりの特集を定常運用として企画しているのが現状です。
しかし、ECサイトの売上向上を目指して、自社サイトのユーザの購買意欲を高めるためのあたらしい特集の企画を考えなければならない方も多いかと思います。
当たり前ではありますが、実際にいま自社サイトに来ているユーザの心理や欲求(ニーズ)を掴んだ特集を組めれば、さらに売上を向上させることができます。
見落とされがちですが、新しい特集の企画を考える上で役立つのが自社のサイトでの購買ユーザの行動です。
今回紹介するECサイトの事例は、行動データを分析してUXを改善することで、通常の特集での3倍の売上をたった3日のうちに達成した新しい切り口の特集を企画できました。
特集という打ち手に限らず、他の施策でも、貴社サイトのユーザの購買意欲を高めるヒントとなる事例ですので、ぜひご参考ください。
アパレルECサイトにおけるユーザの意外な行動
アパレル企業が運営するファッションECサイトでの事例です。
旬な商品を販売する「通常のECサイト」に加えて、在庫品等を販売する「アウトレットECサイト」を運営していました。
このECサイトでは、他社ブランドの商品を販売するだけでなく、自社のオリジナルブランドも手掛けています。
両者のECサイトの売上を高めるにはどうすればいいか。
ユーザの購買意欲を高める手がかりを探すべく、購入ユーザの行動をUXチームクラウド USERGRAMを用いて観察したところ、意外な行動が見えました。
ユーザの購買行動を観察したところ、オリジナルブランドの商品だけをひたすら閲覧しているユーザが想定以上に多くいたのです。
ユーザのニーズを捉えた新特集が大ヒット! 定常特集の3倍の売上を達成
アウトレットECサイトにすら、オリジナルブランドの商品だけを順に閲覧している「オリジナルブランドファン」がいるということは意外な発見でした。担当者はこの発見を通常ECサイトにも活かせないかと考えました。
通常ECサイトでは、いつも「秋の女性バッグ」「冬のメンズシューズ」などの特集バナーをトップページに置いています。
この仮説をもとに、想定したファンユーザに向けて、「オリジナルブランドのカバン特集」や「オリジナルブランドのアウター特集」を組み、トップページにバナーを掲載してみました。
すると、通常の特集バナーよりも多くクリックされたことはもちろん、売上もどんどん伸び、通常の特集の売り上げの3倍を、なんと3日で達成しました。
今回の事例のように、ユーザが求めている情報に、より容易にアクセスできるようにすることもUXの改善に含まれます。
特集においても、企業側の論理ではなく、ユーザ側のニーズに沿ったものを実施することが、UXを高めつつ売上を向上させるポイントです。
紋切り型の特集に終止せずに、不断にユーザのニーズを察知するための分析を積み重ねていくことが求められています。
まとめ:「意外なユーザ行動」からユーザ心理を捉え、購買意欲を高めよう
以上、ユーザの心理を購買行動から推察し、ユーザのニーズに沿った新特集により、成果を向上させたECサイト事例をご紹介しました。
今回の事例では、想定と違う「オリジナルブランドだけをひたすら見ていく」という行動から、「オリジナルブランドの商品だけを見たい」というユーザニーズを捉えたことで、Webサイト上でのより良い顧客体験を設計し、UXの改善へとつなげることができました。
サイト上での「想定と違うユーザ行動」は、現状では捉えられていないユーザニーズの現れである可能性があります。
ぜひ貴社サイトでも、ユーザの行動を確認してみてください。
もし「このユーザは何故こんなことをしているんだろう」という行動があれば、その発見から大ヒットする特集の企画や貴社サイトのUX改善へとつなげられないか考えてみましょう。
弊社では、ECサイト改善を始め、多くの企業様のデジタルマーケティング支援のなかで培ってきたUX改善と成果向上の知見をセミナーでも発信しております。
ぜひご覧いただき、皆様の業務でお役立ていただけましたら幸いです。
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