第5回 ウェブサイトの信頼性
ウェブサイトからリアルな世界へ出た途端、商品に欠陥があるなどの問題により信頼性を失うことがあります。ユーザビリティを改善したところで、このような問題を解決することはできませんが、信頼性を最低限維持するためにできることは幾つかあります。
ウェブサイトでビジネスを行い、ユーザから信頼を勝ち取るのは容易なことではありません。
ユーザに信頼してもらうために、コンテンツ、ユーザビリティ、デザイン、セキュリティ等ウェブサイトに対して多大な労力を払います。
しかし、せっかく勝ち取った信頼も簡単に失うことはあります。
ウェブサイトからリアルな世界へ出た途端、商品に欠陥がある、請求金額がウェブ上での金額と違うなどの問題が発生することが考えられます。
ユーザビリティを改善したところで、どう頑張ってもこのような問題を解決することはできません。
しかし、ウェブサイトは双方向のメディアであるという前提に立てば、この様な問題をサポートするためにできることは幾つかあります。
純粋に信頼性を高めるためにできる方策を説明します。
サイト運営者の姿を明確に
数億のサイトがあるインターネットにおいて、ユーザにサイトへの信頼感を与えるには、運営側の姿を包み隠さず現すことから始めないといけません。 ただでさえ、仮想空間にあるサイトに対して怪しいという印象からスタートしているため、不信感を拭うためにも顔の見えるサイト作りは大事です。
また、ユーザはインターネット以外の手段で連絡を取りたいかもしれません。 そのため、サイトには必ず、会社の住所、電話番号、FAX番号、メールアドレスを記載する必要があります。 また来客のために地図・アクセス方法、交通手段、できれば駐車情報なども載せます。企業の会社紹介のサイトであれば、経営者の顔写真などを入れると安心感を与えることにつながります。
また、特にECサイトなど売買が行われるサイト、オンラインバンキングやトレーディングなど高度な技術が使用されているサイトでは、ユーザが直接問い合わせてくることが容易に想定できます。 そのため、電話やメールでの問い合わせのみならず、対応時間帯の表示や、「よくある質問」などでの対応を行います。
電話番号とメールアドレス表記の重要性
企業の中には、電話番号を掲載してしまうと問い合わせが殺到するため掲載を控えるというケースを耳にします。メールアドレスもまた同様です。
が、しかし個人の趣味サイトで無い限り、サイト運営者とユーザをダイレクトに繋ぐチャネルは必ず用意しなければなりません。 問い合わせが殺到しそうであれば、人員を補充するなり、対応をコールセンターなどに任せるなり、そもそも問い合せの増加を少しでも抑えるウェブサイト作りを目指したり、といった各種対応をするべきです。 ウェブサイトを立ち上げれば良い、という発想ではユーザの心を掴むことはできません。