徳永 遼
ウェブサイトでは、商品やサービスを説明する際にお客さまの声や体験談、企業の活用事例などが多く使われます。
これらの体験談・活用事例には、「このサービス(商品)はあなたのためのものですよ」とユーザに伝える役割があります。
今回は上記のような役割で体験談・活用事例を効果的に活用できたケースを2つご紹介します。
1. 特定のユーザにしか分からない専門用語を散りばめることで、対象のユーザが気にするサービスの専門性を伝える
あるサイトでは、特定分野の専門知識を持っているユーザに対するサービスを提供していました。
このサイトでも体験談や活用事例を掲載していましたが、理解しやすくするため、難しい専門用語を含めずに記述するよう留意していました。
しかし、その体験談をサービスの対象となる専門知識を持つユーザが閲覧した際、「きっとこのサービスは初心者向けだから、自分たちが使うサービスではなさそうだ」と感じてしまう様子が見受けられたのです。
そこで、あえて専門用語を含めた体験談を見せたところ、「これなら是非使いたい」という反応をしてもらえるようになりました。
専門知識が無いと理解できない用語を体験談に含めたことで、ユーザに「自分と同じくらいの知識を持つ人が使っているので、これは自分のためのサービスである」と認識してもらうことができたのです。
2. 有名でない企業名を提示して、中小企業の担当者が感じる敷居の高さを払拭する
別の調査でのケースをご紹介します。
中小企業の担当者が自社にサービスを導入するか決めるため、ある大手のサイトを利用している状況でした。
そのサイトの活用事例には、名だたる大企業が並んでいたのですが、その一覧を見て、ユーザは「自社くらいの小さい規模の企業には、サービスを提供してくれていないのだ」と感じ、サイトから離脱してしまうという行動が見られました。
しかし、全く同じようなサービスを提供している別のサイトでは、活用事例をユーザに見せることによって申込みにつなげることができたのです。
そのサイトには、活用事例に大企業だけではなく中小企業の事例も掲載していたため、「ここは、自社の規模でもサービスを提供してくれているんだ」と感じてもらえたのでした。
以上、2つのケースをご紹介致しました。
大切なのは、ユーザがどのようなポイントで自分のためのサービスだと判断するのかを抑えた上で体験談や事例を作成することです。
今回ご紹介したケースでは、1では「自分と同じ専門知識を持っている人が使っているか」、2では「自社と同じ規模の企業が使っているか」がポイントとなっています。
自社がターゲットとするユーザがどのような方なのかを考え、上記のような観点から、体験談・事例を見直してみると、より、有効に活用できるかもしれません。
最後に参考として、過去にご紹介した体験談を書く際のTipsを再度ご紹介します。
■ユーザに読まれる体験談・事例に必須のポイント
1. お客さまの属性情報を記載する(性別、年齢、職業など)
2. 商品・サービスの利用効果を明確にする(悩み→解決の流れ)
3. リアリティを出すための工夫をする(氏名、顔写真など)
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