小城 崇
今回の実践メモでは、WEBサイト上でユーザの購買意欲を喚起するための方法についてご紹介します。
WEBサイトを見ているユーザの購買意欲を喚起するためには、ユーザに商品の購入を『自分ゴト化』してもらうことが重要であることが、これまでの弊社のユーザ行動観察調査から明らかになっています。
『自分ゴト化』とは、ユーザがその商品の情報に触れたとき、「これは自分のような人のために作られた商品かもしれない」とユーザに認識してもらえた状態を指します。
『自分ゴト化』してもらうことで、商品の詳しい内容についてユーザに関心を持ってもらうことが可能となり、購買意欲を喚起することができるのです。
本稿では、WEBサイト上での情報提供で、ユーザに『自分ゴト化』してもらうための3つ紹介いたします。
(1)「こんな人にオススメ」という情報を示す
例えば、以下の表現を比べてみてください。
上の例だと、これらの商品が自分に合っているのかどうかをユーザは判断することができません。
しかし、下のように「こんな人にオススメ」という情報を提示すれば、ユーザに「この商品は自分の状況に合っている」と認識させることができ、自分ゴト化してもらうことができます。
(2)商品価格をユーザに実感させる
いくら自分の状況に合った商品があっても、「その商品を自分が買うとしたらどれくらいの代償が必要なのか?」
を具体的に想起できない場合、ユーザは商品を購入する検討を簡単に中断してしまいます。
そういったユーザに購買意欲を喚起してもらうためには、商品価格をユーザに実感させることで、「自分ゴト化」し
てもらうことが有効です。
例えば、『月々4000円で買える健康食品』と言われても、それは投資に値するものなのかどうかをユーザに認識
させることはできず、ニーズを喚起してもらうことはできません。
それに対して、「飲み会たった1回分の値段で」
であるとか「1日にタバコを3本減らすだけで」などのように、日常生活に結び付いた形で商品価格を紹介することで、
ユーザは自分のコトとして捉えることができるため、商品に対する興味をより強くすることができます。
(3)商品の利用状況をイメージさせる
例えば車のCM広告では、家族でドライブしてどこかにお出かけする様子を見せるものが1つの定番となっています。
これは「週末に家族で楽しく過ごしたい」というニーズを持っている人に、「この車を買えば、このCMと同じような
家族の団らんが実現できそうだ」といった商品の利用状況をイメージさせることを目的としています。
このような形で具体的な利用シーンをユーザに想起させることができれば、ニーズが喚起され、「自分ゴト化」して
もらうことができます。
WEBサイトでこれを実現するためには、イメージ写真や動画などを用意することが重要となります。
本稿では、ユーザに「自分ゴト化」してもらうための方法を3つご紹介いたしました。
このような観点を踏まえて、商品の訴求方法をご検討してみてはいかがでしょうか。