ユーザビリティコンサルタント
竹川 深
竹川 深
前回の実践メモで「プロトタイプ+アンケート」の仮説検証手法をご紹介しました。(「プロトタイプ+アンケート」で、効果的に仮説検証する新手法!)
今回の実践メモでは、「ラボの外で行うユーザ行動観察調査」をご紹介させていただきます。
通常のユーザ行動観察調査は、被験者の方にラボへお越しいただいて行われます。
ラボの外で調査を行いたい場合、以前ご紹介しました「出張ユーザ調査」を行うこともできます。
今回ご紹介する「ラボの外で行うユーザ行動観察調査」では、
- 被験者の方に、ご自宅でプロトタイプを利用してもらう
- 被験者のプロトタイプの利用を、モデレータがリモートで閲覧(一部操作)し、随時質問する
ユーザ行動観察調査を「モデレータ:オフィス」「被験者:自宅」の環境で実現できることで、
- 遠隔地のユーザに対してユーザ行動観察調査を実施できる
- ユーザが普段使っているPCの環境で調査したいときにも使える
実施の大きな流れは、
- 被験者を収集
- プロトタイプを閲覧できる環境を、各被験者の方に連絡
- モデレータが被験者の方のPCを、リモートで閲覧できるよう環境を設定(※)
- モデレータから被験者の方に電話をかけて、調査を開始
※3.の「被験者の方のPCをリモートで閲覧できるよう環境を設定」は、市販の専用ツールを使うことで、比較的簡単に実現することができます。
この手法であれば国内の遠隔地に限らず、海外のユーザに対する調査も、比較的簡単に実施することができます。
地理が障害となり調査が実施できない、という場合には、一度検討してみると良いでしょう。