ユーザビリティコンサルタント
上岡 倫彦
上岡 倫彦
今回の実践メモでは、少し変わったウェブの活用方法についてご紹介します。
特に、
- 「新しいウェブの活用方法を模索したい」
- 「自社製品を他国・他地域で拡販したいが、あまり工数が掛けられない」
ランディングページといえば、企業の方々からすると、「見込客獲得・購買促進(Action)」のために活用していることが圧倒的に多いかと思います。
しかし、最近このような活用方法ではなく、「ニーズ探索」のためのツールとして活用されているケースをいくつか耳にするようになりました。例えば、以下のようなケースです。
【事例】海外へ製品展開をするにあたりランディングページでニーズを探った例
◆状況
- 自社製品を海外に展開していきたいのだが、どの国でどの程度の需要が見込めるのか、よくわからない。
- かといって、各国に営業マンを派遣して、需要を確認するような予算はなく、工数も掛けられない。
◆解決策
- そこで、安価に制作できるランディングページを進出先候補の国々向けに制作した上で、リスティング広告を出稿。
- 各国における反応を見て、ニーズの強さや特長などを把握していった。
ウェブには、販売促進・PR・見込み客獲得・アフターサポートなどの役割を持たせることができますが、「リサーチ(調査)」という役割を持たせることもできます。
ウェブの世界で「リサーチ(調査)」というと、一般的にはアクセス解析をし、各種数値や来訪者の属性をみながら分析をするイメージがありますが、今行われている施策について調査をするだけでなく、これからやろうとすることについて調査をすることも可能なわけです。
オンラインなら、リアルなユーザの行動をベースに調査をすることができますし、発言力のある方に左右されやすいグループインタビューなどと比べても、信頼性のある調査をすることができます。
意識せずとも既にこのようなことをされている方もいらっしゃるとは思いますが、意識してこのような活用方法を使っていくことで、より販促プランを柔軟に組み立てることもできますので、ぜひ皆さまの実務において活用できるポイントがないか、ご確認をいただければ幸いです。