2010年11月22日

どうせ比較されるのならば、「比較の観点」を与えてしまおう

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顔写真
ユーザビリティコンサルタント
日下部 諒子

自社サイト以外の場所で、自社の良さをアピールすることはなかなか難しいものです。

今回は、「比較する」というユーザ行動に着目することで、自社サイト以外でも自社の良さに気づかれやすくするための工夫についてお伝えします。

前回、前々回の記事でもご紹介したとおり、インターネットでは常にユーザは、複数の製品・サービスを比較し納得して選択しようと行動しています。

ユーザは自社サイト外で様々な情報を見た上で、自社サイトを訪問している

ところが、こうした比較行動をするユーザが、比較のために必要な観点をきちんと持っていることは少ないものです。その結果、「価格」などの分かりやすい要素だけで比較してしまうことがよくあります。

これでは最適な商品選びができたとは言えず、ユーザにとっても企業にとっても良いことではありません。

そんなときに効果的なのが、「○○を選ぶポイント」といった、製品やサービスを選ぶ観点を提供するコンテンツです。


例えば、引越サービスを例に考えてみましょう。

多くのユーザにとって、引越はそれほど頻繁にするものではないため、引越サービスを選ぶ際にも、何を重視すべきかを明確に把握しているわけではありません。

そのため、引越サービスでも「出来るだけ安いサービスを」と、価格のみで比較しようとするユーザは多いでしょう。

そのとき、自社のメリットを以下のように「引越し業者を選ぶポイント」とったコンテンツで提供することを考えてみましょう。

引越サービスの例

上図のように、「作業員の技術」や「補償」といった新しい比較軸を与えられたユーザは、これまで「価格」だけで選んでいた業者をもう一度比較軸で確認してみようと考えるでしょう。

「安心の理由」「わが社だからできること」といった形式で自社のメリットを紹介している業者は多くありますが、そういった自社のメリット・強みを敢えて「比較の観点」としてユーザに提供することがポイントです。

それにより、自社サイトを離れ、他社サイトや口コミサイトで情報を収集する際にも、自社の強みを活かしやすい観点で比較してもらえます。


自社サイト以外の情報はコントロールすることが難しいですが、このように自社サイト以外の行動も含めてユーザを理解することで、自社サイト閲覧後も、ユーザに自社の強みをうまく伝えることができるのです。


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