2010年04月12日

動画で情報を提供する際の注意点

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ユーザビリティコンサルタント
三木 順哉

サイト内で動画を使って情報を提供する手法には、
・ 情報をより具体的に伝えることができる
・ 表現が豊かになり、より強いインパクトを与えることができる
といったメリットがあり、主にニュースやエンターテイメント性の高いコンテンツの提供に適しています。

とはいえ、ただ「動画を用意しさえすればよい」というわけではなく、ユーザに適切に情報を提供するためには当然ながらいくつか配慮すべき点があります。
本日はこの「動画での情報提供」を行う際に配慮すべき点について整理しました。


1.テキスト情報をあわせて用意する

読み込みに時間がかかる動画コンテンツは、再生が開始されるまでにどうしてもユーザを待たせてしまいます。ネットブックやスマートフォンがますます普及すれば、このケースはより多くなるでしょう。
テキストや画像によるキャプションや補足説明など、動画以外の情報もあわせて用意することで、動画再生までの待ち時間にユーザの興味がそがれないよう配慮することが重要です。


2.最初の数秒で、ユーザの心を捉える

必要のない動画を長時間見せられることはユーザにとっては大きなストレスです。実際、多くのユーザは、最初の数秒でその動画を見続けるかどうかを判断します。

例えば、海外でのテロの様子を伝えるニュース映像において、以下のどちらの動画がよりユーザに見られるでしょうか?
1. 冒頭でニュースキャスターのコメントが流れ、その後、実際のテロの様子が流れる
2. 冒頭で実際のテロの様子が流れ、その後、ニュースキャスターのコメントが流れる

答えは冒頭で実際のテロの様子が流れる2の動画です。
動画の冒頭でユーザの心を捉えられるかどうかで、その動画を見続けてもらえるかどうかが決まると言っても過言ではありません。動画はユーザが目的とする情報、インパクトのある情報から始めることが重要です。


3.複数のメッセージを詰め込まない

情報の在り処を見つけやすい通常のHTMLページと異なり、動画ではどの情報がどの位置(XX分XX秒の位置など)にあるのかを知ることは非常に困難です。「さっき見たあの情報をもう一度見たい」と思った場合、ユーザは動画を再生しながら、見たい情報の位置を探さなくてはなりません。

そのため、動画では、通常のページ以上に1動画1メッセージを意識することが重要になります。商品のメリットが多数ある場合などでは、複数の短い動画を用意し、ユーザが見たい動画を選択できるようにする対応も有効です。


以上3つのポイントに気をつけていれば、動画は非常に強力な情報提供の手段となりえます。動画のメリットを最大限に活かすために、是非覚えておいてください。

参考:最後まで見てもらえる動画、4つのコツ

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