2010年03月08日

驚くほど伝わらない、サービスのメリット

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ユーザビリティコンサルタント
西脇 純平

ユーザ行動観察調査を実施すると、全力で訴求しているはずのメリットや強みが、驚くほどユーザに伝わらないケースが多く見られます。
伝わらない理由は様々ですが、今回は具体性が足りないために他社サービスとの違いが伝わらない、という例をご紹介します。

他社と比較されることを前提に考える

ウェブサイトで自社サービスのメリットを伝える際には、ユーザは競合他社サイトも同時に見ていることを前提として考える必要があります。 例えば学習塾や教材販売などを例にとると、多くの競合企業が同様のメリットを訴求しており、ユーザも「ある程度名が通っているところは大体どこも同じ内容なんだろう」という先入観を持っています。その中で抽象的な訴求をすると、ユーザは「やはりどこも同じ」と解釈し、それ以上違いを理解しようと努力はしてくれません。

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一方で、料金などはユーザにとって非常に具体的で他社と比較しやすい情報となります。ユーザ行動観察調査でも「サービス内容は大体同じ」という思いを強めたユーザが、料金だけで比較検討をする行動が多く見られました。

具体性のある情報を提供することが重要

類似サービスが多く存在する中で、自社サービスのメリットをユーザに伝えるためには、情報の具体性が必要です。「講師の質が高いです」という例の場合、下記のような改善が考えられます。

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例えば講師の質を訴求したい場合には、質とは何を指しているのか、なぜ質が違うと言えるのかを具体的に書く必要があります。パーセンテージや年数など、数字を交えるとよりユーザから見て具体性が高まります。

ただしどんな内容でもとにかく具体的にすれば良いというわけではありません。 たとえ他社と異なるポイントであっても、ユーザからニーズがない情報であれば、いくら具体的でも全く意味のない情報になってしまうため注意が必要です。

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インターネット上で、他社との比較無しに検討することはもはやありえません。 繰り返しにはなりますが、自社のサービスのメリットや強みをユーザに伝えるため、より具体的な情報を提供していくことが重要です。

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