2009年11月16日

カードを使って簡単にユーザニーズを探る方法

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ユーザビリティコンサルタント
西脇 純平

「サイトの画面設計やデザイン性はそれなりに良いのだが、肝心の中身、コンテンツが足りていないので強化したい。けれどどんなコンテンツがユーザから求められているのか分からない…。」
今回はそんな時に役立つ調査手法の1つとして、「カードソーティング」をご紹介します。

カードソーティング調査とは

カードソーティングは、カードをユーザに仕分けしてもらう、という至ってシンプルな調査手法です。 準備するものは、コンテンツ名称が書かれたカードだけです。印刷してハサミで切っただけのもので問題ありません。 そしてそのカードをユーザに仕分けしてもらいます。例えば、「ウェブサイト上にこのようなタイトルのページがあるとして、『見たい』『見てもよい』『見ない』の3つに分類してみてください」とお願いするだけです。

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メリット

この手法の最大のメリットは、実際に物を作る前であっても、ユーザの行動観察ができることです。 カードという刺激物を与えて、それに対してユーザがどのように行動するかを見ることができるため、「どんなものが見たいですか?」、「○○というコンテンツがあったら見たいですか?」といったインタビューよりもはるかに意味のある検証が可能です。

また、ユーザと面しているため、仕分け結果の理由をすぐに尋ねることができるのもメリットです。具体的にどのようなものを期待したのか、なぜ見たくないのかなどを尋ねられるため、その場で疑問を解消し、さらに深掘りすることができます。

注意点

注意点は、カードを作る時点でアイデアがそれなりに出し尽くされている必要があることです。 刺激を与えてその反応を見ることができる、というのがメリットですので、用意されていないものには反応が得られません。 また、ユーザ行動観察調査よりも調査人数が多めに必要です。ヤコブ・ニールセン博士のコラム「Alertbox」では15人以上で実施することが推奨されています。
(参考)「カードソーティング:何人のユーザでテストすべきか」 Jakob NielsenのAlertbox(日本語)


カードソーティングの利用シーンはコンテンツのニーズ調査に限りません。先述の「Alertbox」の記事では、商品をどのようにカテゴライズするとよいか、をカードソーティングで検証する事例などが紹介されています。
お手軽に実施できるカードソーティング、ぜひ1度試してみてはいかがでしょうか。

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