ユーザビリティコンサルタント
三宅 史生
三宅 史生
製品・サービスのプロモーションでプレゼントキャンペーンを実施して、応募前に製品・サービスに関するクイズを解かせるケースがよくあります。
うまく利用すれば製品・サービスを認知・理解してもらうチャンスとなるクイズも、内容次第では逆にユーザに不満を与えてしまう可能性があります。
弊社で行ったユーザビリティテスト(ユーザ行動観察調査)では、ある製品のプレゼントに応募しようとクイズにチャレンジしたユーザが、強い不満を感じてプレゼントに応募せずにサイトから離脱してしまうケースが観察されました。
ユーザがクイズに不満を感じたのは、以下の点が原因でした。
- 設問数が15問もあり、解くのに時間がかかる
- 設問の内容が専門的で正解を考えてみようという意欲が削がれてしまい、テンポよく次の設問に進めない
プレゼントに応募しようとしたユーザは、その製品・サービスを認知したり、ファンになってもらえる可能性があるユーザであるため、不満を与えてはいけません。
一方、別のサービスのプレゼントキャンペーンでは、サービスに関する簡単なクイズを3問出題しており、ユーザはクイズに答える中でそのサービスについて詳しく知り、応募するだけでなく、サービスを利用してみたいという気持ちにまでなっていました。
この例のクイズは以下の点が良かったと考えられます。
- 設問数が3問と少なかった
- 設問のハードル設定が適切で、ユーザは正解を考えようという意欲を持続させながら次の設問へと進めた
- 回答のヒントとなるページへのリンクが用意され、ユーザがヒントのページを読んでサービスの理解を深めることが出来た