ユーザビリティコンサルタント
土井 博貴
土井 博貴
ECサイトにおける製品検索ページや、検索条件を変更するページ(例:表示件数変更)など、ユーザが何らかのアクションを起こすページでは、そのアクションに対するフィードバックを明示することが大切です。
以下に具体例をご紹介します。
あるECサイトでは、製品検索画面とエラー画面(検索結果が1件もない場合の画面)を以下のように提示していました。
ユーザビリティテスト(ユーザ行動観察調査)の結果、検索後にエラー画面を閲覧したユーザが、エラー画面だと気付かず「検索が上手く行われなかったのだろう」と認識し再度同じ文言を入力して検索するという動きが観察されました。
この原因として、検索画面とエラー画面が似通った画面になってしまっていることが挙げられます。すぐに再検索できるよう、エラー画面にそのまま検索ボックスを配置した点も、かえって誤解を招く要因となっていました。
改善策として、以下のようにエラー画面を検索画面とは大きく構成を変えることにより、画面検索結果がないという情報を認知しやすくする工夫を行いました。
検索画面など入力を必要とする画面では特に、ユーザは自分が行ったアクションに対して何らかの明示的なフィードバックを期待します。フィードバックを正しく返していても、わかりづらければユーザは気付かず、不満を覚える可能性があります。
日常生活でのコミュニケーションと同様、Webサイトでもユーザとの対話を意識し、求めにわかりやすく答える設計を心がけることが大切です。