2006年12月18日

思わぬ記号の重複

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顔写真
取締役
武井 由紀子

ユーザに注意を促したり、補足を伝えるために、ウェブページ上で「※」や「*」などの記号を使うことがあると思います。

これらは便利な表記ですが、使い方によっては誤解を招く原因となるので注意が必要です。

以下は、ユーザビリティテスト(ユーザ行動観察調査)でとある入力フォームの検証をしていた時の例です。エラー箇所の警告表記に注目してください。

メールアドレス再入力部分に「※もう一度入力してください」と表記されている。フォームを送信した後に表示されるエラー画面上部に「※入力内容の不備があります」と書かれている

実際のエラー箇所は、背景がピンク色に変化している「郵便番号」の部分なのですが、何人かのユーザは「メールアドレスの再入力」部分にエラーがあると勘違いしました。

これは、エラー警告文にある「※ご記入内容に不備があります」の「※」のマークと、メールアドレス部分にある「※確認のため、もう一度入力してください」の「※」を対応させて認識してしまったからです。

この例では、実際のエラー箇所(郵便番号)が警告文やその入力エリアに明示されていないことも問題です。ただ、仮に「※確認のため、もう一度入力してください」の「※」がフォーム上になかったなら、このような誤解はもっと少なかったはずです。

このような“思わぬ記号の重複”による問題はユーザビリティテスト(ユーザ行動観察調査)を行っていると他にもよく見かけます。ユーザは画面上に同じ記号がある場合、それらを対応させて意味を理解するので、誤解を生まないように注意しましょう。

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