ユーザビリティコンサルタント
橋本 公彦
橋本 公彦
あるサイトで「ご利用ガイド」をクリックしたところ、PDFで情報が提示されました。
PDFで情報が提供されていること自体は良いのですが、問題はそのPDF内の文章の見せ方にありました。
この「ご利用ガイドPDF」では、当該サイトの各コンテンツの説明に加えて、その該当箇所のURLが提示されていたのですが、そのURLがクリッカブルでないにも関わらず青字下線という体裁で提示されていたのです。
「ご利用ガイドPDF」の説明を読んで、その該当するHTMLのページを見たいと思ったユーザがPDF内のURLをクリックしようとするものの、何の反応も起きずに混乱に陥る様子がテストで繰り返し観察されました。
ユーザは画面に表示されているものでリンク風に見えるものは当然リンクであると思うものです。
実は、ちょっとした工夫をすればPDFにもリンクの埋め込みはできますので、上記のケースではPDFにリンク埋め込みの対応をするのが良いでしょう。それをしないのであれば少なくともクリッカブルでない体裁に見た目を変更する必要があります。
『リンクはクリッカブルに見せる』というユーザビリティの原則があるのですが、逆に『リンクではないものは、クリッカブルと誤解されるような見せ方を絶対にしない』ということも重要なのです。