2009年02月02日

フォームでのちょっとした配慮の例

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顔写真
ユーザビリティコンサルタント
池田 朋弘

フォーム設計のポイントについては、実践メモでも何度もご紹介してきました。

フォーム設計についての記事一覧

今回は、ECサイトの「配送日時」を例にとって、フォームの改善ポイントをご紹介します。

図1は、 ECサイトの注文フォームにおける「配送日時」指定の項目です。
一見普通のフォームですが、実際にユーザ行動観察調査を行ってみると、何人ものユーザが混乱する様子が観察されました。どのような問題が起こったのでしょうか?
改善前のフォーム

調査では、次のようなことが起こりました。

  • 「配送日時は1週間以内をご指定ください」という注記の存在に気付かず、1週間以降の月日を入力してしまった。
  • 「2月8日」と入力したが、実際に指定できるのは2月7日までだった。
  • 翌週の水曜日で指定したかったが何日か分からずに、手元の手帳でカレンダーを確認しようとした。

開発側の視点では、「1週間以内とちゃんと明記しているのに・・・」「曜日なんて考えるまでもない」と思ってしまいがちです。
もちろん何の問題もなく使いこなせるユーザもいるでしょうが、一方で上記のようなユーザも沢山いるでしょう。
「もしかしたら、ここでユーザは困ってしまうかも」という視点を持つことが重要です。

この場合、たとえば図2のような改善案が考えられます。
改善後のフォーム.GIF
改善案では以下のような配慮を行っています。

  • テキストボックスをラジオボタン形式にし、選択可能な日程のみを表示した。
  • 曜日を併記し、曜日からも判断できるようにした。
  • 「配送日は・・・」という注記を選択肢の近くに配置し、気づかれやすくした。

ECサイトに限らず、フォームではユーザに様々な項目を入力してもらう必要があります。
一つ一つの項目でのちょっとした配慮が出来るかどうかが、フォーム入力の完遂率に影響し、ひいてはウェブサイトでのビジネス成果に繋がってきます。

「もしかしたら・・・」という視点でご自身のサイトをもう一度見直してみると、新たな発見があるかもしれません。

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