2008年09月08日

見出しは冒頭15文字が勝負

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ユーザビリティコンサルタント
森 祐二

ニュースサイトや一部のブログなど、日常的に数多くの情報を扱うニュース系のサイトでは、見出しの配置や優劣がユーザの行動に大きな影響を与えます。

こういったサイトを訪れるユーザは、日課の1つとしてサイト閲覧を行っています。たとえば、朝会社に来てメールチェックをしたその流れで、ニュース系サイトにアクセスするようなパターンです。

商品の比較や購買のためにECサイトを訪れるようなユーザと大きく異なり、ニュース系サイトのユーザは以下のような行動特性を示します。

  • 特定の目的を持たずにサイトを訪れ、興味を引く情報を探す
  • 見出しを流し読みし、興味があるものだけクリックして詳細を見る
  • 短時間に、必要最低限の情報を得ようとする

弊社のユーザビリティテスト(ユーザ行動観察調査)では、こういった流し読みの際にユーザに認識されるのは、冒頭の15文字程度であることがわかっています。アイトラッキングによる観察では、ひとつひとつの見出しを読むのではなく、ほぼ一直線に視線を進めていきます。

実際のユーザの視線の動き

【参考ページ】

つまり、この15文字の中に、リンク先の内容が想像できて、なおかつ興味を引く言葉を詰め込めるかどうかで、ユーザの行動が大きく変わってくるのです。

しかし、実際には15文字の中で見出しを付けるのはかなり難しいものです。単純に文字数を減らすと意味がわかりにくくなりますし、逆にリンク先の内容を正確に表現しようとすれば、どうしても文字数が多くなりがちだからです。

短い見出しの付け方で参考になるのはYahoo!JAPANのトップページのトピックス欄です。13-15文字程度で見出しがつけられているので、ストレス無く流し読みができます。

Yahoo!JAPANのトップページにおける見出し

キャッチーな見出しという点では、新聞や雑誌系のサイトなども参考になるでしょう。

日経ビジネスオンラインのトップページにおける見出し

具体的には、

  • 固有名や数字を入れる
  • カナばかり、漢字ばかりにならないようにして可読性を保つ
  • 略語での表現が可能であれば活用する(専門的になりすぎないよう、ユーザの理解レベルを考慮すること)
  • カッコや記号を使ってメリハリをつける

などのポイントに気をつけることで、ユーザに読みやすい見出しを作ることができます。

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