ユーザビリティコンサルタント
垣内 勇威
垣内 勇威
今回は、ユーザがメールボックスを閲覧する際の行動をユーザビリティテスト(ユーザ行動観察調査)で観察した結果から、開封されるメルマガの特徴をご紹介します。
まず前提として、ユーザは毎日、友人・仕事関係のメールや、メルマガ、迷惑メールなど大量のメールを受信しています。
こうした大量のメールを、限られた時間の中で全て開封して読んでいくことは非常に面倒な作業です。そのためユーザは、どのメールを開封するかどうかを直感的に判断していきます。
開封するかどうかの判断の際、最初のふるい落としの条件となるのが、多くの場合、メールの送信者名です。
大多数のユーザが使用するOutlook Expressをはじめ、Yahoo!メール、Gmailなどのwebメールを含めた多くのメーラーでは、送信者名が左端に表示されます。
ユーザはまずこの左端の送信者名を確認し、自分と関係のある人・会社からのメールなのか、無関係な宣伝なのかを判断します。
ここでふるい落とされた場合、いくら件名にキャッチーな言葉を入れても読まれる機会すらありません。
具体的な例として、送信者名が「support」、「depart」、「info」など抽象的なメルマガや、「bebit」のように英数字で表記したメルマガは、開封されにくいことがユーザビリティテスト(ユーザ行動観察調査)から観察されました。
改善策として、送信者名は具体的かつ日本語表記の「ビービット(この場合社名)」のようにすることが有効だと考えられます。
メルマガを制作している方は、お得な情報、重要な情報をユーザが見逃さないように、メルマガの送信者名を見直してみると良いでしょう。