ユーザビリティコンサルタント
東 美和子
東 美和子
商品点数が豊富なECサイトは、ラインナップの多さ自体をサイトの強みにすることができます。しかし、ユーザが目的の商品を探しづらい場合には逆に、商品点数の多さがマイナスのイメージを与えてしまうことにもなります。
ECサイトでユーザが商品を選択する大まかな流れは、以下が想定されます。
トップページ→商品一覧(商品カテゴリトップページ) →個別商品ページ
この流れの中で、商品一覧の中から目的の個別商品にたどり着くまでの絞込みプロセスがスムーズに進むかどうかが、ストレスの少ないECサイトを実現できるか否かの分かれ道の1つになります。
例えば、ソファーを買いたいと思って訪れたECサイトで、トップページから「ソファー」カテゴリーのトップページ(ソファー一覧)に辿りついたとします。
このとき、単にそのECサイトで扱っているソファを羅列するだけ、または価格で絞り込めるだけでは、おそらくユーザは目的のソファをどのようにして選べばよいのか迷ってしまうでしょう。
そこで、ユーザがそのカテゴリの商品を絞り込む際の判断軸による、商品の並べ替え機能の実装が検討できます。例えば、ソファーなら価格以外にも以下の判断軸が考えられます。
- 素材(布地、皮、合皮など)
- 形(コーナー、フロア、リクライニングなど)
- 着席人数(何人掛けか)
他にも、昇順・降順も操作可能にすることで、ユーザが見たいように表示を変え、比較検討をすることができます。こうすることで、ユーザが主体的にサイトを閲覧できるようになり、サイト利用時の満足度向上や購入促進へとつながります。
インターネット上で商品を販売する際は、実店舗にいる店員のような臨機応変な接客ができない分、予めユーザのニーズ・行動パターンを洗い出し、ユーザが欲しい物をスムーズに選べるようにサイトを構成する必要があるでしょう。